【大宮鍼灸】毎晩夢を見て疲れが取れない…「多夢」の原因と体質別アプローチ
- 9 分前
- 読了時間: 7分
【目次】
はじめに:「睡眠時間は足りているのに疲れが取れない…」とお悩みの方へ
「睡眠時間は足りているはずなのに、一晩中夢を見ていて、朝起きるとぐったり疲れている…」
当院では、患者様からこのようなご相談をよくお受けします。
たまに夢を見る程度で、目覚めがスッキリしていればまったく問題ありません。ですが、いやな夢や恐い夢を毎晩のようによく見て、日中まで頭がぼーっとした疲労感が残ってしまう状態を、東洋医学では『多夢(たむ)』と呼んでいます。
一般的な「寝付けない」「途中で目が覚めてしまう」といった不眠症とは少し異なるこのお悩みについて、今回は東西の医学の視点から、その原因と当院での根本的なアプローチを分かりやすくお話しいたします。

1. 西洋医学から見る「夢を見る理由」と「疲れ」の関係
人間の睡眠中の脳波を分析すると、大きく分けて「レム睡眠(速波睡眠)」と「ノンレム睡眠(徐波睡眠)」の2種類を交互に体験しています。
このうち、夢を見るのは比較的浅い眠りである「レム睡眠」の特徴だと言われています。
実は、夢を見ること自体は決して悪いことではありません。夢を見るレム睡眠を数日間奪ってしまう実験を行うと、情緒不安定になったり、怒りっぽくなったり、集中力がなくなるといった症状が現れることが分かっています。
ですが、「一晩中リアルな夢にうなされている」「朝起きても疲れている」という状態は少し心配です。脳と身体がしっかりと休息しきれず、睡眠の質やリズムが乱れているという、お身体からのSOSサインなのかもしれません。

2. 東洋医学(中医学)から見る「多夢」の本当の原因
東洋医学(中医学)では、多夢は「気」や「血」、あるいは潤い(陰液)といったお身体の栄養やエネルギーが足りない状態(虚証)で発生しやすいと考えられています。睡眠と夢を単なる脳の現象としてではなく、内臓の働きや巡りと深く結びつけて捉えるのが特徴です。
① 精神の司令塔「心」と、活動を支える「肝(魂)」の連携不足
中医学では、人間の精神活動をコントロールする司令塔を「心(しん)」、そして心に従って動くサポート役を「魂(こん)」と呼びます。
夜になると、この「魂」は本来のベッドである「肝(かん)」に帰って静かに眠りにつきます。しかし、過労やストレスなどで肝の栄養である「血」が不足すると、肝は魂を安らかにしまっておくことができず、魂がソワソワと活動して夢をよく見るようになります。これがひどくなると、目を閉じるとすぐに夢が出てきて一晩中眠りが妨げられてしまうのです。
② 胃腸の疲れによる栄養不足
もう一つ、多夢と密接に関わっているのが胃腸の働きです。暴飲暴食などで胃腸の働きが低下すると、「気」や「血」といった栄養を十分に生み出せなくなります。すると、精神の司令塔である「心」に栄養が届かなくなり、結果として眠りが浅く、多夢を引き起こしてしまうのです。
3. あなたはどのタイプ?「多夢」を引き起こす4つの体質と治療方針
当院では、多夢の原因を患者様の体質ごとに細かく分類し、それぞれに合った優しいアプローチで根本改善を目指します。あなたはどのタイプに当てはまりそうでしょうか?
① 胃腸の疲れ・栄養不足タイプ(心脾両虚の多夢)
② ストレス過多・イライラタイプ(痰火内擾の多夢)
③ 慢性疲労・のぼせタイプ(心腎不交の多夢)
主な症状: イライラや焦燥感、眠りが浅い、多夢、体の熱感、腰や膝がだるく無力、寝汗など。
原因と治療方針: 疲労などで生命力の源である「腎」が弱り、上にのぼった熱を抑えきれずに精神が不安になっています。不足した潤いを補い、熱を下に降ろして上下のバランスを整えます。
⇒『不眠』に関する記事はコチラ
④ 強い不安・ビクビクタイプ(心胆気虚の多夢)
主な症状: 恐ろしい夢をよくみる、よく目がさめる、ぼーっとする、情緒不安定、驚きやすく動悸がするなど。
原因と治療方針: 虚弱体質や、強い驚き・恐怖などのショックで、心と「胆」のエネルギーが影響を受け、精神不安になっています。エネルギーを補って心を穏やかに落ち着かせ、悪夢を和らげます。
4. ご自宅でできる「多夢」の養生法(セルフケア)
ご自宅で手軽にできるケアとして、ぜひ以下の2つを意識してみてくださいね。
寝る前のスマホを控え、目を休める
中医学の古い文献には、「昼間は魂が目に遊んで視覚となり、夜になると魂が肝に帰って休む」と記されています。寝る直前までスマホなどで強い光を浴びていると、魂が不安になり夢が多くなる原因になってしまいます。夜は少し照明を落とし、目を休めてあげましょう。
夕食は腹八分目で、胃腸を休ませる
飲食の不節制で胃腸を傷めると、お腹の張りが気になって転々と寝返りをうち、一晩中まんじりともしない状態になることがあります。就寝の数時間前には食事を終わらせ、温かくて消化の良いものを腹八分目に抑えることで、スッと質の高い眠りに入りやすくなりますよ。
5. 鍼灸 如水庵での根本的なアプローチ
「気を付けてはいるけれど、どうしても疲れが取れない」「毎日夢を見てつらい」という方は、すでにお身体が自力でバランスを取り戻すのが難しくなっているサインかもしれません。
当院では、一時的なリラクゼーションではなく、「なぜ多夢が起きているのか(どの体質に当てはまるのか)」を、初回の最大3時間にわたる丁寧な問診から紐解いていきます。
⇒『鍼灸如水庵 初診の流れ』に関してはコチラ
そして、全身の数あるツボのなかから、いまのあなたに最も必要なツボだけを厳選する「少数鍼」にて、お身体に無理のない優しい施術を行っております。弱った胃腸の働きを助け、内臓にたっぷりと血を巡らせていくことで、魂が本来の居場所で静かに休めるようになり、自然と「夢を見ない深い眠り」を取り戻すことができます。
刺激に敏感な方や小さなお子様には、皮膚に刺さない鍼(打鍼)を用いた施術もございますので、どうぞご安心くださいね。
⇒『刺さない鍼』に関する記事はコチラ
おわりに:夢を見ない心地よい朝を迎えるために
「最近、朝から疲れているな」と感じたら、それは決して気のせいではありません。
もし多夢や睡眠の質でお悩みでしたら、大宮区大門町にある当院へ、どうぞお気軽にご相談ください。あなたのお身体とじっくり向き合い、夢を見ないスッキリとした心地よい朝を迎えられるよう、全力でサポートさせていただきます。

お問い合わせ・アクセス
お身体の不調に関するご質問は、お気軽にお問い合わせください。
鍼灸如水庵(しんきゅうじょすいあん)
電話番号:048-780-2617
【24時間受付】▶︎ ネット予約・空き状況の確認はこちら
※外部サイト「しんきゅうコンパス」へ移動します。
ご相談・お問い合わせ(無料)
「こんな症状でも大丈夫?」など、お気軽にご相談ください。
公式ラインからでも、お気軽にお問合せできます。
住所:埼玉県さいたま市大宮区大門町3丁目150-1 カーサソラール大門302
JR大宮駅東口(北)・東武アーバンパークライン大宮駅改札口より徒歩7分
9.参考文献
『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』著者:小金井信宏 (東洋学術出版)
『鍼灸臨床能力 北辰会方式実践編』編著:一般社団法人北辰会学術部 (緑書房)
『基礎中医学』編著:神戸中医学研究会 (燎原)
『臓腑経絡学』著:藤本蓮風、奥村裕一、油谷直 (アルテミシア)
『症状による中医診断と治療 上巻』著:神戸中医学研究会、趙金鐸(燎原)
『中医心理学』著:王米渠 、 王克勤
10.外部リンク
日本睡眠学会
11.関連記事
この記事は、『鍼灸如水庵』の[齋藤篤司]が執筆しました。






コメント