【大宮 鍼灸】つらい鼻炎、もしかしてその不調、根本原因は体のバランスかも?東洋医学で読み解く鼻炎の種類と改善策
- josuianshinkyu
- 8月12日
- 読了時間: 9分

年中ティッシュが手放せない、鼻が詰まって夜も眠れない、匂いが分からなくて食事が楽しめない…。
そんな慢性的な鼻炎に悩まされていませんか?
花粉やハウスダストなど、アレルギーの原因は分かっていても、つらい症状がなかなか改善しないという方は、もしかしたら体の根本的なバランスに原因があるのかもしれません。
大宮にある鍼灸如水庵では、東洋医学の考え方に基づき、鼻炎のタイプを一人ひとり見極め、根本からの改善を目指します。
西洋医学と東洋医学、それぞれの視点から「鼻」と「鼻炎」について見ていきましょう。
目次

鼻炎とは?〜西洋医学の視点
鼻炎は、鼻の粘膜に炎症が起こり、鼻水や鼻づまりといった症状が続く状態を指します。
鼻水の性状とメカニズム
鼻水は、その性質から主に3つのタイプに分けられます。炎症の初期にはサラサラした水のような鼻水が出ることが多いですが、炎症が進行したり慢性化したりすると、粘り気のある鼻水へと変化していきます。
鼻水が出るメカニズムは、主にアレルギー反応と自律神経の働きが関わっています。
アレルギー反応による鼻水:アレルギーの原因物質(アレルゲン)が鼻の粘膜に付着すると、体はこれを異物と認識します。その結果、肥満細胞という細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されます。このヒスタミンが、鼻の粘膜にある血管や神経を刺激することで、血管が拡張して透過性が高まり、血漿成分が流れ出して鼻水となります。同時に、鼻の神経も刺激されてくしゃみや鼻づまりが引き起こされます。
自律神経による鼻水:鼻の粘膜には、自律神経が豊富に分布しています。特に副交感神経が優位になると、鼻粘膜の血管が拡張して血流が増え、鼻腺からの分泌物が増加します。これにより、鼻水が過剰に分泌されることがあります。冷たい空気を吸い込んだ時や、緊張した時などに鼻水が出やすくなるのは、この自律神経の働きによるものです。
水っぽい鼻水(漿液性): 透明でサラサラした鼻水。アレルギー性鼻炎の初期や急性鼻炎(風邪のひき始め)によく見られます。
ネバネバ・ドロドロの鼻水(粘液性・膿性): 黄色や緑色で粘り気のある鼻水。炎症が進行している状態や副鼻腔炎の可能性があります。
血が混じる鼻水(血性): 鼻炎や副鼻腔炎で炎症が激しい時や、鼻の腫瘍などがある場合に見られます。
嗅覚のメカニズム
鼻のもう一つの重要な機能は「匂いを嗅ぐ」ことです。
鼻腔の奥、上部にある粘膜の「嗅部」には、匂いを感じるためのセンサー(嗅覚受容器)が集まっています。
吸い込んだ空気中の匂い分子がこの受容器に付着すると、その情報が嗅神経を通じて脳の嗅覚野へと送られ、匂いとして認識されます。
このメカニズムに何らかの異常が起きると、匂いが分からなくなる「嗅覚障害」につながります。

「鼻」は五臓六腑の鏡?〜東洋医学の視点
東洋医学では、鼻は単なる呼吸器の一部ではなく、全身の健康状態を映し出す鏡だと考えます。
鼻と五臓六腑
鼻は、人体における九つの穴(九竅)の一つであり、特に五臓の肺と深い関わりがあると考えられています。
東洋医学でいう「肺」は、呼吸を司り、体の「気(エネルギー)」の流れをコントロールする重要な臓器です。肺の働きが整っていると、呼吸や嗅覚といった鼻の機能も正常に働きます。
しかし、外からの邪気(風邪や熱)の侵入などで肺の調和が乱れると、鼻づまりや嗅覚の減退といった症状が現れます。
また、鼻は顔面中央に位置することから、五行で土に相当し、**脾(ひ)**との関係が強いとされています。顔色や吹き出物などから、脾(消化器系)の調子を読み解く診断も行います。
肺の重要な働き「宣発・粛降」
東洋医学でいう「肺」には、呼吸だけでなく、もうひとつ大切な働きがあります。それが「宣発(せんぱつ)」と「粛降(しゅくこう)」です。
宣発: 全身の水分を皮膚表面や鼻へと送り出す働き。
粛降: 余分な水分や不要なものを下へ降ろし、体外へ排出する働き。
この「宣発・粛降」のバランスが崩れると、水分代謝が悪くなり、鼻水が出やすくなったり、鼻づまりになったりするのです。
鼻と経絡
東洋医学では、生命エネルギーである「気・血・水」が流れる通り道を経絡(けいらく)と呼びます。
鼻は、この経絡の中でも特に手陽明大腸経、足陽明胃経、足太陽膀胱経、手太陽小腸経、そして奇経八脈の督脈と深く関わっています。これらの経絡は顔面や全身を巡っており、その流れが滞ると鼻の症状として現れることがあります。
あなたの鼻炎はどのタイプ?〜東洋医学の「弁証」
東洋医学では、問診や体表の情報から体の状態を総合的に判断し、「弁証(べんしょう)」というタイプに分類します。これは、西洋医学の「病名」にあたるものです。
ここでは、鼻炎の主な弁証をご紹介します。
風寒(ふうかん)の鼻流涕 (冷えや寒さによって悪化する風邪のような鼻炎。)
症状: 無色の薄い鼻水、発熱、悪寒、頭痛、咳嗽、無汗
治法: 辛温解表(しんおんげひょう) → 体を温めて、寒さの邪気を追い出す
風熱(ふうねつ)の鼻流涕 (熱を伴い、炎症が強い風邪のような鼻炎。)
症状: 黄色く粘り気のある多量の鼻水、頭痛、発熱、悪風、咳嗽、自汗
治法: 辛涼解表(しんりょうげひょう)、疏風清熱(そふうせいねつ)、通竅(つうきょう) → 熱を冷まし、風邪の邪気を追い出し、鼻の通りを良くする
湿熱(しつねつ)の鼻流涕 (体内の余分な「湿気」と「熱」が原因の、慢性的な鼻炎。)
症状: 匂いがきつい濁った黄色い多量の鼻水、頭痛、頭重、胃が重苦しい、食欲不振、口が苦い、口が粘る、水を飲みたがらない、尿が濃い
治法: 清熱利湿(せいねつりしつ)、通竅(つうきょう) → 余分な熱と湿気を取り除き、鼻の通りを良くする
燥熱(そうねつ)の鼻流涕 (乾燥と熱によって、粘り気のある鼻水が出る鼻炎。)
症状: 黄色で粘稠の少量の鼻水、鼻腔の乾燥と痛み、血性あるいは膿血性の鼻水、頭痛、胸苦しい、口が苦い、喉の乾燥、口渇があり冷たいものを好む、便が硬い、尿が濃い
治法: 清燥瀉火(せいそうしゃか) → 乾燥と熱を潤して、取り除く
気虚(ききょ)の鼻流涕 (体のエネルギー不足が原因で、抵抗力が落ちた鼻炎。)
症状: 風邪にかかりやすく、水っぽい鼻水が反復して発生。息切れや無力感がある。
治法: 補肺健脾(ほはいけんぴ)、益気(えっき) → 肺と脾(消化器)の働きを強め、気を補う
腎虚(じんきょ)の鼻流涕 (加齢や疲労で体の土台となる「腎」が弱った、慢性的な鼻炎。)
症状: 少量で水っぽい鼻水が慢性的に持続。冷えで増悪しやすい。腰や膝がだるく無力、寒がる、手足の冷えなど。
治法: 益腎清肺(えきじんせいはい) → 腎を補い、肺の働きを整える

まとめ:あなたの鼻炎は、身体からのメッセージです
鼻の不調は、単に鼻だけの問題ではなく、身体全体のバランスが崩れているサインかもしれません。 西洋医学では、鼻の炎症や物理的な障害を重視して治療を進めますが、東洋医学では、全身の臓腑や経絡との関係から、根本的な原因を追求します。
どちらのアプローチも、あなたの症状を改善するための重要な手がかりとなります。もし、ご自身の鼻炎がどのタイプに当てはまるのか知りたい、根本から身体を整えていきたいとお考えでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
当院では、一人ひとりの体質に合わせたオーダーメイドの鍼灸治療を行います。
丁寧なカウンセリングで「根本原因」を特定
あなたの鼻炎がいつから、どんな時に、どのように出るのかを詳しくお伺いします。さらに脈や舌、お腹の状態などを診る東洋医学独自の診察法で、どの臓腑に不調和が起きているのかを的確に把握します。
オーダーメイドの施術で「気機の失調」を整える
診断結果に基づき、あなたの鼻炎の根本原因にアプローチするツボを選定します。髪の毛ほどの細さの鍼と、温かく心地よいお灸で「気機の失調」を整え、エネルギーの逆流を正常な流れに戻します。これにより、鼻炎が出にくい体へと導きます。
「自然治癒力」を高め、再発しにくい体へ
鍼灸治療は、薬で鼻炎を抑え込む対症療法とは異なります。あなたの体が本来持っている「自然治癒力」を引き出し、体全体のバランスを整えることを目的とします。そのため、鼻炎だけでなく、冷えや不眠、胃腸の不調といった付随する症状も同時に改善される方が多くいらっしゃいます。
生活習慣のアドバイスで体質改善をサポート
治療効果を長持ちさせ、再発を防ぐために、食事や睡眠、セルフケアなど、日々の生活で実践できることを東洋医学の観点からアドバイスします。あなたと共に、根本からの体質改善を目指します。

まずはご相談ください!
「もうずっとこの鼻炎と付き合っていくしかない」 そう思っている方も、ぜひ一度、鍼灸という選択肢を考えてみませんか?
東洋医学は、病院の検査では見つからないような、あなたの体の小さなサインを読み解き、根本原因にアプローチすることを得意としています。
大宮駅徒歩7分の鍼灸如水庵では、豊富な知識と経験に基づき、あなたのつらい鼻炎からの解放を全力でサポートいたします。
驚きの変化を体験するために、今すぐご予約ください!
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治療院住所
鍼灸如水庵 〒330-0846 埼玉県さいたま市大宮区大門町3丁目150-1 カーサソラール大門302
(JR大宮駅・東武アーバンパークライン大宮駅 東口より徒歩7分)
参考文献
『症状による中医診断と治療 下巻』著:趙金鐸 編訳:神戸中医学研究会 (燎原書店)
『鍼灸臨床能力 北辰会方式実践編』監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人北辰会学術部 (緑書房)
『鍼灸臨床能力 北辰会方式理論編』監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人北辰会学術部 (緑書房)
『中医心理学』著:王米渠、王克勤 (たにぐち書店)
『南山堂医学大辞典』著者:株式会社南山堂(南山堂)
『病気がみえるvol.13 耳鼻咽喉科』 編集:医療情報科学研究所





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